LINE FX(ラインFX)は大手SNSサービスであるLINEが手掛けるFX取引所。
そんなLINE FX(ラインFX)で順調に利益を出すと気になるのが税金ではないでしょうか。
また、FXが初めての人は、税金の計算方法はもとより、そもそも自分が確定申告をすべきかどうかも分からないということもあるでしょう。
そこで今回はLINE FX(ラインFX)の税金の計算方法と確定申告について分かりやすく解説していきます。
LINE FX(ラインFX)の税金の計算方法と確定申告を分かりやすく解説
LINE FX(ラインFX)の税金の計算方法と確定申告の要否
LINE FX(ラインFX)の利益には税金がかかります。
そして、給与のように税金が天引きされるようなことはありません。
そのため、原則的には定められた計算方法にしたがって納めるべき税金を求めて、自分自身で最寄りの税務署へ確定申告しなければなりません。
例外は以下のとおり。
・給与所得があって、年間の雑所得が20万円以下
・給与所得がなくて、年間の雑所得が48万円以下
※ 令和2年より
雑所得とは給与所得や不動産所得などの所得税法上の分類のいずれにも当てはまらない所得です。
LINE FX(ラインFX)の利益も雑所得に含まれます。
したがって、LINE FX(ラインFX)の年間利益が20万円以下または48万円以下の人は確定申告不要で税金を自分で計算して納める必要もありません。
LINE FX(ラインFX)の税金の計算方法と確定申告の区分は申告分離課税
確定申告時、LINE FX(ラインFX)の利益には申告分離課税という税金の計算方法が適用されます。
申告分離課税とは、ほかの雑所得とLINE FX(ラインFX)の利益を「分離」した税金の計算方法で求めて確定「申告」する課税方式です。
通常、雑所得は他の所得区分と合算する計算方法で税金を求めます。
たとえば、給与所得が400万円、雑所得が50万円あれば「400+50=450万円」で税金を求めていきます。
これを申告分離課税に対して総合課税と呼びます。
しかし、LINE FX(ラインFX)のようなFXの場合、例外的にその利益は他の所得とは切り離された計算方法で税金を求めることが可能です。
仮にLINE FX(ラインFX)の利益が50万円であれば50万円だけを対象にして税金を計算していけばよいのです。 これが申告分離課税です。
【総合課税制度って何?】
所得税の課税方法の一つ(もう一つは分離課税)。 給与所得や事業所得などのすべての所得を合算して税額を計算。 対象の所得を合算し、その合計額に対して累進課税によって課税する。 対象 給与、事業、配当、不動産、一時、雑、譲渡(不動産や株式の譲渡は除く)等 — MIPO (@Ge6qxUhWsgYKE6l) August 22, 2020
また、所得税の原則は所得が増えるほど税率が上がる累進課税ですが、申告分離課税は例外的に一律20.315%の税率が適用されます。
ただ、これをもって確定申告時に有利になるとはかぎりません。
所得税の税率は以下のとおりです。
※ 出典:国税庁ホームページ
したがって、LINE FX(ラインFX)の年間利益が695万円を超えるまでは総合課税のほうが税率が低くなるのです。
もっとも、総合課税の場合、その他の所得も含めた計算方法で税金が計算されるため、総合的には納税額も高くなりがちです。
そのため、LINE FX(ラインFX)の年間利益が少ないからといってそこまで確定申告時に不利になるというわけでもありません。
例)
【総合課税の場合】
・課税所得350万円(給与+LINE FXの利益)×20%-427,500=272,500円
【申告分離課税の場合】
・課税所得300万円(給与のみ)×10%-97,500=202,500円
・課税所得50万円(LINE FXの利益のみ)×20.315%=115,750円
・合計の税金=202,500+115,750=318,250円
そこまでの差はないことが分かると思います。
LINE FX(ラインFX)の税金の計算方法と確定申告のやり方
LINE FX(ラインFX)の税金の計算方法と確定申告のやり方を少し詳しく見ていきましょう。
全体の流れは以下のとおりです。
1.各種所得の合計額から所得控除を引いて「課税所得」を求める
2.課税所得に応じた税率をかけて所得税を求める
税金の計算方法が総合課税の場合、LINE FX(ラインFX)の利益は1に含まれます。
しかし、LINE FX(ラインFX)の利益にかかる税金の計算方法は申告分離課税のため、シンプルにLINE FX(ラインFX)の利益に20.315%の税率をかけるだけで税金の金額が求められます。
ただ、会社員の人などは確定申告時にこの金額だけを申告するわけではありません。
給与などもあわせて申告する必要があります。
給与からは所得税が源泉徴収としてすでに天引きされています。
また、基本的な社会保険料控除などは年末調整の段階で済んでいるはずです。
そのため、確定申告時には収入と所得金額、そして赤枠の「源泉徴収額」が主な記入欄になります。
このように分かりづらいのは、給与に関する税金は前払い、LINE FX(ラインFX)の利益に関する税金は確定申告で後払いとなっているからです。
ちなみに、確定申告の結果として税金を収めすぎていることが分かった場合は、支払いではなく逆に還付されます。
簡単に言えば、年末調整は支払い済みの税金を各種控除で年末に調整するもの、確定申告はさらに調整して税金の金額を確定するものなのです。
LINE FX(ラインFX)の税金の計算方法と確定申告の注意点
LINE FX(ラインFX)の税金を確定申告する際は、住民税の徴収方法に注意しましょう。
確定申告はあくまで所得税にかかわる申告ですが、住民税の金額の算定根拠となります。
そして、確定申告時には住民税の徴収方法として普通徴収と特別徴収の2種類が選べます。
特別徴収は税金を給与から天引きする徴収方法。
対して、普通徴収は自分で税金をおさめる方法です。
特別徴収を選択した場合、会社側で住民税の税金額が多くなっていることに気づかれる可能性があります。
会社にLINE FX(ラインFX)をしていることがバレたくない人は確定申告時には普通徴収を選択しておきましょう。
副業をしていて、確定申告する場合、確定申告書にて「給与・公的年金等に係る所得以外の所得にかかる住民税の徴収方法の選択」という欄があり、2種類から選べる。
1.給与から差引き 2.自分で納付 「給与から差引き」を選択すると、副業の収入が会社にばれる。「自分で納付」を選ぶべき! — ダルビッシュK@副業&婚活中 (@darvishKei) April 3, 2020
なお、会社にバレるのが不安、あるいは税金の計算方法が分からないからといって確定申告しないのはれっきとした脱税行為です。
納税は国民の義務です。 脱税がバレれば加算税などの重いペナルティが課されます。
必ずLINE FX(ラインFX)の利益にかかる税金は確定申告しましょう。
LINE FX(ラインFX)の税金の計算方法と確定申告を分かりやすく解説 まとめ
LINE FX(ラインFX)の利益にかかる税金の計算方法は申告分離課税です。
申告分離課税は年間利益が少ないと確定申告時にやや不利になりますが、それほどの差はありません。
利益が大きくなった際のメリットを考えると気にする必要はないでしょう。
LINE FX(ラインFX)の利益は原則的に確定申告をして税金を納めなければなりません。
計算方法が面倒だからといって確定申告を怠るのは絶対にやめておきましょう。