IG証券はイギリスに本拠地をおくFX取引所。
いわば外資系の国内FX取引所です。
そんなIG証券でEA(エキスパート・アドバイザー)を使った自動売買ができないだろうかとお考えの人もいるのではないでしょうか。
しかし、IG証券はEAに対応しているのでしょうか。
また、対応していないとしたら自動売買は不可能なのでしょうか。
そこで今回はIG証券の自動売買(EA)について分かりやすく解説していきます。
IG証券の自動売買(EA)を分かりやすく解説
IG証券は自動売買(EA)は使えない
結論からいえばIG証券ではEAを使った自動売買はできません。
EA(エキスパート・アドバイザー)を使うにはMT4またはMT5と呼ばれる専用の取引プラットフォームが必須です。
しかし、IG証券は独自の取り引きプラットフォームを採用しているためMT4もMT5も利用できないからです。
ただ、だからといってIG証券では自動売買が不可能というわけではありません。
IG証券ならばEAを使わない自動売買ができるのです。
ちなみに、ほぼすべての国内のFX取引所ではIG証券同様にEAを使った自動売買は不可能です。
また、そもそも大半の取引所ではEA云々以前に自動売買自体ができません。
そのなかにあって自動売買ができるIG証券はかなり異色の存在といってよいでしょう。
IG証券は自動売買(EA)はできないが自動取引機能は利用可能
IG証券ではProRealTimeチャートと呼ばれるプラットフォームに標準搭載されているProOrder機能を使うと自動売買ができます。
このIG証券のProOrderは非常に高機能でEAを使った自動売買とほぼ同じことが可能です。
ただし、EAの自動売買で使うプログラミング言語はMQLですが、ProOrderで使う言語はProBuilderという独自言語です。
また、IG証券でProRealTimeチャートを使うには原則的に月額4,000円の利用料がかかります。
(※ 月4回以上の取り引きで無料)
総じて、費用面、技術面のいずれをとってもFX初心者が手を出すにはハードルが高いと言わざるを得ません。
IG証券が初めてのFXという人にProRealTimeチャートを使った自動売買はあまりおすすめではありません。
IG証券以外で自動売買(EA)をするやり方
IG証券ではEAを使った自動売買は不可能です。
それならばEAの使える他社で自動売買をしてみようかという人もいるかもしれません。
そこでここからは、仮にIG証券以外で自動売買をする際の具体的なやり方や準備などを解説していきます。
具体的には以下のステップをクリアしていけばIG証券以外で自動売買(EA)が可能です。
1.VPSを契約する
2.MT4またはMT5を入手する
3.プログラミングする
箇条書きにすると簡単に見えるかもしれません。
しかし、実際にはこれらのステップのハードルは決して低くはありません。
ここからさらに細かく自動売買(EA)をするためのハードルを見ていきましょう。
IG証券以外で自動売買(EA)をする際のハードル①【VPSの契約】
まず、自動売買(EA)をするにはVPSと呼ばれるサービスの契約が必要です。
VPSはバーチャル・プライベート・サーバーの略称。
簡単に言えば、外部に高機能なPCを借りるようなサービスです。
安いものであれば月額1,000円~2,000円程度で契約できますが、自動売買(EA)に安定性を求めるとなると数千円はかかります。
この時点でIG証券の自動売買でかかる4,000円とコスト面では大差がなくなっています。
ちなみに、厳密に言えばVPSは自動売買(EA)に必須ではありません。
自宅のPCでEAを稼働させて自動売買させることも不可能ではありません。
ただし、その際は自動売買ソフトを24時間365日安定稼働させるためのメンテナンスコストや電気料金がかかってきます。
また、追加の機器が必要になってくることも珍しくありません。
たとえば、不意の停電に備えるためのUPSと呼ばれる装置は高いものになると数万円にものぼります。
基本的に、よほどITに明るい人でなければ自宅のPCで自動売買(EA)をすることはできないと考えておきましょう。
IG証券以外で自動売買(EA)をする際のハードル②【MT4/MT5の入手】
IG証券以外でEAを使った自動売買をするためにはMT4またはMT5と呼ばれる取り引きプラットフォームが必須です。
このMT4/MT5は実は誰でも無料でダウンロード・インストール可能です。
ただ、EAを使って自動売買する際にはこのMT4/MT5をVPS上のPCへインストールしなければなりません。
つまり、IG証券以外で自動売買(EA)をするためには自宅のPCからVPSへリモート接続して操作する必要があるのです。
たとえば、WindowsPCの場合はリモートデスクトップ接続にあたります。
慣れた人であれば問題ないでしょうが、やはりこのリモート操作もIG証券以外で自動売買する際の低くはないハードルのひとつといってよいでしょう。
IG証券以外で自動売買(EA)をする際のハードル③【プログラミング】
IG証券以外で自動売買(EA)をする際にはMQLと呼ばれるプログラミング言語を使うことになります。
一応、プログラミングに慣れていない人のためのサポートツールもありますが、それでも基本的な知識は欠かせません。
また、詳細なカスタムをするためにもMQLの知識が必要になってきます。
これがIG証券以外で自動売買(EA)をする際の最大のハードルといってよいでしょう。
いずれにせよ、IG証券以外で自動売買(EA)をするには「VPSの契約コスト」「リモートデスクトップの技術」「MQLの知識」が必要になってきます。
また、IG証券で自動売買をするとしてもやはり「ProRealTimeチャートの利用料」「ProBuilderの知識」が必要です。
EAを使う使わない以前に、総じてFX初心者の人が自動売買(EA)をするのはおすすめではありません。
いずれ自動売買(EA)をするにしても、まずは手動での裁量トレードで経験を積むことをおすすめします。
IG証券の自動売買(EA)を分かりやすく解説 まとめ
IG証券ではEAを使った自動売買はできません。
しかし、IG証券ではProRealTimeチャートを利用すれば自動売買自体は可能です。
ただ、その際には月額4,000円のProRealTimeチャートの利用料がかかります。
ではIG証券以外でEAを使って自動売買してはどうかと思われる人もいるかもしれません。
しかしその場合であっても、やはりVPSの契約コストやMQLの知識が必須になってきます。
EAを使うかどうか以前の問題として、IG証券が初めてのFXという人は基本的に自動売買にはこだわらないほうがよいでしょう。