IG証券はイギリスに本拠地をおくFX取引所。
いわば外資系の国内FX取引所です。
そんなIG証券では為替FX以外にもETFと呼ばれる金融商品を売買可能です。
しかし、IG証券がはじめての投資経験という人のなかにはそもそもETFがどういったものかよく分からないという人も多いのではないでしょうか。
また、ETFを知っていてもIG証券での売買の方法を知らないという人もいるかもしれません。
そこで今回はIG証券のETFについて分かりやすく解説していきます。
IG証券のETFを分かりやすく解説
IG証券のETFとは
IG証券のETFとは、上場投資信託(Exchange Trade Fund)を対象とした銘柄です。
投資信託とETFはどちらも複数の銘柄をパッケージ化した商品です。
違いは証券取引所に上場しているかどうかだけです。
IG証券を使ううえではあまり投資信託とETFの違いを意識する必要はありません。
ただし、IG証券のETFは純粋なETFではありません。
IG証券のETFはCFDと呼ばれる、実物資産の受け渡しなしに決済差額だけをやり取りする商品です。
そして、すでにお気づきかもしれませんが、IG証券の主要なサービスであるFXもまたCFDです。
IG証券のETFはFXの一種と考えておくとよいでしょう。
IG証券のETFはレバレッジがかけられる
IG証券のETFは実物資産の受け渡しのないCFDの一種です。
したがって、FXと同じようにレバレッジ取引ができます。
ただし、最大倍率は商品ごとに異なります。
具体的には個別銘柄の「詳細」から最大レバレッジを確認できます。
たとえば、iシェアーズ・クリーンエネルギーETFの1ロットあたりの維持証拠金率は25%ですから最大レバレッジは4倍です。
このようにIG証券のETFについては常にFXと同じように25倍のレバレッジが使えるわけではなく、おおむね4倍~5倍程度です。
とはいえ、ETFにレバレッジがかけられること自体が貴重な取引条件です。 これはIG証券ならではの特徴のひとつといってよいでしょう。
ちなみに、ETFのなかにはインバース型と呼ばれる銘柄があります。
そしてこのインバース型のETFを使えば実質的にレバレッジをさらに高めることも可能です。
たとえば、IG証券には日経ダブルインバースのETFが存在しますが、これは日経平均の2倍(ダブル)の値動きをする銘柄です。
そして日経ダブルインバースの最大レバレッジは4倍です。
したがって、単なる日経ETFに比較して実質的には「2倍×4倍=8倍」のレバレッジが利用できることになるのです。
また、インバース型ETFには基準となるETFの値動きに準拠するブル型と、値動きの逆に動くベア型が存在します。
この2種を間違えると大きな損失を出しかねませんのでとくに注意しておきましょう。
ちなみに、IG証券にかぎらずFXでは一般的に値上がりをブル、値下がりをベアと呼びます。
これは牛(ブル)が角を突き上げる様子と、熊(ベア)が爪を振り下ろす様子からそう呼ばれているそうです。
ブルとベアの違いを混同しがちな人はこのように覚えておくとよいでしょう。
IG証券のETFの買い方
IG証券のETFは株式口座で売買できます。
株式口座の取引画面を開いてメニューから「ETF」を選べば銘柄を一覧表示できます。
ただ、IG証券で取り引きできるETFの数は膨大です。
基本的には検索窓である程度銘柄をソートして探すことをおすすめします。
たとえば、「ブル」と検索するとブル型の日経とTOPIXのダブルインバースETFが見つかります。
ただ、「2倍」の文言で検索しても上記の銘柄は見つかりません。
IG証券ではETF名称の全文が検索対象ではなく、なんらかのタグがあるようです。
銘柄を探す際は複数の切り口で検索するようにしましょう。
IG証券のETFの手数料
IG証券のETFにはスプレッドは存在しません。
スプレッドとは同一銘柄の売値と買値の差額。 通常のFXではこのスプレッドが事実上の手数料にあたります。
ではIG証券のETFではなんら手数料がかからないのかということそのようなことはありません。
IG証券のETFはスプレッドがない代わりに別途取引手数料がかかります。
この手数料は正直なところそれほど安くありません。
IG証券でETFを売買するときは手数料負担にはとくに注意しておいたほうがよいでしょう。
IG証券のETFは株価指数だけではない
IG証券でトレードできるETFは株価指数だけではありません。
ETFはETC(上場投資コモディティ)、ETN(上場投資証券)、ETP(上場投資商品)の総称。
投資対象はコモディティ(商品)や株価指数のほか、個別株にまで及びます。
たとえば、電気自動車で有名なテスラ「tesla」で検索すると複数のETFがヒットします。
そのなかでETPとあるものはETFの一種です。
一部の米国株のETFは日本人が購入するには海外証券口座が必要だったり関連する投資信託の購入が必須だったりとハードルが高めです。
しかし、IG証券のETFならば比較的簡単に多彩な銘柄へ投資できます。
多少コストはかさみますが、ETFにバリエーションを求める人にとってIG証券は強い味方になるといってよいでしょう。
IG証券のETFの取引時間
IG証券には実に多くのETFの取り扱いがあります。
そして、ETFについては取引時間は銘柄ごとにまちまちです。
取引時間についてはIG証券の取引画面の個別銘柄の詳細で確認可能です。
銘柄によってけっこうな違いがあるので、売買するつもりの銘柄の取引時間は事前にチェックしておくことをおすすめします。
IG証券のETFは取引条件変更に注意
IG証券のETFは取引条件の変更に注意が必要です。
IG証券には実に多彩な銘柄が存在しますが、マーケットの状況は個別企業の業績によって取引条件の変更がなされます。
IG証券から「【重要】一部個別株CFD取扱廃止および対象銘柄維持証拠金率引き上げのお知らせ」というメールが来た。900銘柄が2021年3月29日に取扱廃止となるそうだ。 これには自分が保有しているUVXY(プロシェアーズ・ウルトラVIX短期先物ETF)も含まれている。
— meta (@ke66294155) February 23, 2021
一応、事前に通知はありますが見逃す可能性も低くはありません。
また、IG証券から通知が来るタイミングもユーザーによってばらつきがあるようです。
自分の保有する銘柄の取引条件に変更がないかどうか、ある程度は定期的に確認しておく癖をつけておいたほうがよいでしょう。
IG証券のETFを分かりやすく解説 まとめ
IG証券のETFは実物資産の受け渡しのないCFDの一種です。
そのためFXと同じようにレバレッジ取り引きができるというメリットがあります。
反面、ETFは銘柄数も多く取引条件もさまざまです。
また、ブル型やベア型のインバース型ETFは仕組みも若干独特です。
IG証券はETFのトレードに関しては他社の追随を許さないほど充実した環境を提供しています。
ただし、慣れないうちはFX以上に大きな損失を出してしまいかねません。
IG証券でETFをトレードするつもりの人は事前に取引時間や手数料などの取引条件は入念に調べておきましょう。