外為どっとコムは国内のFX取引所の中では老舗と言えるほどの運営歴を誇る取引所です。
そんな外為どっとコムでスキャルピングをしてみたいという人も多いのではないでしょうか。
ただ、そもそも外為どっとコムでスキャルピングはできるのでしょうか。
また、できたとしても、その取引条件はスキャルピング向きと言えるのでしょうか。
そこで今回は外為どっとコムのスキャルピングについて分かりやすく解説していきます。
外為どっとコムのスキャルピングを分かりやすく解説
外為どっとコムのスキャルピングはグレーゾーン
外為どっとコムはスキャルピングを明示的には禁止していません。
ただ一方で、はっきりと公認しているわけでもありません。
現状、外為どっとコムでのスキャルピングはグレーゾーンです。
スキャルピングとは短期間に売買を繰り返して利益を何度も積み重ねていく手法です。
スキャルピングは取引所のシステムに負荷をかける可能性があること。
そして、取引所がリスクヘッジのためにおこなうカバー取引が難しくなることを理由として禁止されていることも珍しくありません。
その点、外為どっとコムはスキャルピングを名指しで禁止しているようなことはありません。
ただし、外為どっとコムは規約で「短時間に、頻繁に行われる取引であって、他のお客様または当社のシステムもしくはカバー取引等に著しい悪影響を及ぼす行為」を禁止しています。
この「短時間に頻繁に行われる取引」はまさにスキャルピングが該当します。
とはいえ、文面を読めば分かるように、スキャルピングそのものが禁止されているわけではありません。
そのスキャルピングが「他のお客様または~」に該当した場合のみ規約違反となるのです。
外為どっとコムのスキャルピングが禁止となるライン
外為どっとコムはスキャルピングをシンプルに禁止しているわけではありません。
禁止となるのは「過度な」スキャルピングです。 要するに程度問題です。
ただ、どの程度のスキャルピングが違反となるのかどうかについて外為どっとコムは明確な基準を示していません。
そこでひとつの参考となるものが他社の例です。
具体的な社名は伏せますが、外為どっとコムと同じようにスキャルピングの扱いをグレーにしている取引所では以下のような事例をひとつの違反行為として示しています。
・1分間のあいだに往復10ロットを超えるスキャルピング
あくまでも他社の例であるためしっかりとした基準ではありません。
しかし、外為どっとコムでもこの基準を超えるスキャルピングについては違反となると考えておくとよいでしょう。
少なくとも数秒の間にそれなりのロットを回す、いわゆる秒スキャルピングなどは外為どっとコムではできないと考えておくべきでしょう。
外為どっとコムでスキャルピングがバレるとどうなるのか
外為どっとコムで違反に該当するスキャルピングがバレると、当然ながら厳しいペナルティを受けることになります。
軽い場合は一部の取引制限、重いと契約解除すなわち口座凍結の対象となります。
凍結された口座の残高がゼロになるようなことはありませんが、今後一切外為どっとコムを使用することはできなくなります。
また、外為どっとコムが手掛ける他のサービスも利用している場合は、そちらの利用も停止される可能性もあるかもしれません。
外為どっとコムでスキャルピングをするつもりの人はそういったリスクがあることは承知しておきましょう。
ちなみに、スキャルピングというとVPS、バーチャル・プライベート・サーバーを思い浮かべる人もいるのではないでしょうか。
しかし、外為どっとコムはクラウド環境からのプラットフォームへのアクセスも規約で禁止しています。
スキャルピングするしないにかかわらず、外為どっとコムはVPSも利用できないと考えておきましょう。
外為どっとコム以外ならばスキャルピングできるのか
外為どっとコム以外の取引所でもスキャルピングはグレーゾーンです。
一応、はっきりとスキャルピングを公認している取引所もあるにはあります。
ただ、規約にしっかりと目を通すと外為どっとコムと同じような「頻回なトレードに関する禁止事項」が見つけられます。
結局のところ、「スキャルピングは認めている。
しかしその内容が禁止事項に該当する場合がある」ということに外為どっとコムとなんら違いはないのです。
この取引所であればスキャルピングをしても問題ない、というまことしやかな情報も散見されます。
しかし、実際のところ絶対に安全な取引所など存在しません。
どの取引所を使うにしろ、あまりにも派手なスキャルピングはペナルティの対象となりえると考えておいたほうがよいでしょう。
外為どっとコムはスキャルピングに向いているのか?不向きなのか
ここまでは外為どっとコムでスキャルピングができるのかどうかについて解説してきました。
ただ、そもそもの話しとして外為どっとコムの取引条件はスキャルピング向きなのでしょうか。
結論から言えば、外為どっとコムはスキャルピング向きです。
ただし、それはとくに外為どっとコムにかぎった話しでもありません。
国内のFX取引所に関しては各社取引条件はほぼ横並びだからです。
売買回数の多くなるスキャルピングで重要になるポイントは取引手数料とスプレッドです。
取引手数料についてはほとんどの取引所で無料ですから比較になりません。
外為どっとコムも例にもれず手数料は無料です。
そして、スプレッド。 スプレッドは同一通貨ペアの売値と買値の差額。
利益を出すために往復の売買が必須であるFXではスプレッドは事実上の手数料の一種です。
このスプレッドに関しても、実は外為どっとコムと他社で違いはほとんどありません。
したがって、スキャルピング向きかどうかという点で言えば、外為どっとコムでも他社でも条件はほぼ同じなのです。
それでもあえてスキャルピングに使いやすいかどうかに違いを見つけるとすれば取引プラットフォームの操作感でしょう。
ちなみに、実際に複数の取引所を使うと分かりますが、外為どっとコムのプラットフォームは少し癖があります。
これがスキャルピングに使いやすいかどうかは人を選ぶところでしょう。
外為どっとコムのスキャルピングを分かりやすく解説 まとめ
外為どっとコムはスキャルピングを明示的には禁止していません。
ただし、あまりにも過度なスキャルピングは、頻回な取り引きを禁止する規約の違反に該当する可能性が高くなります。
規約違反に該当するスキャルピングがバレると口座凍結などもありえます。
外為どっとコムでスキャルピングをするにしても、あまり派手にするのはやめておいたほうが無難でしょう。
なお、こういった規約は外為どっとコムにかぎらずどの取引所にもあるものです。
仮に他社でスキャルピングをする際にも、あまりにも過度なスキャルピングは控えておくことをおすすめします。